こちらの木彫り熊は、薬剤師をしていたおじから7～8年前に譲り受けたものです。叔父夫婦は決して派手な生活を好む人ではなかったですが、家電にしても、衣類にしても、物を買うときは良く吟味し、質の高い物を揃える印象がありました。家の中はいつもこざっぱりと整頓されて、綺麗に暮らしていたのを覚えています。こちらの品は、叔父が昭和54年5月27日に北海道旅行記念の際、購入した様で台座に流れる様なアイヌ独特の装飾文字でその様に彫られています。大きな鮭の尾の方をくわえる熊はもちろんですが、鮭にも、とてもイキイキとした迫力があります。鮭はシルバーグリーンの様なみずみずしさを感じる色をしており、下あごから腹の方は天然の木の色に近いベージュ色をしています。熊は、真っ黒ではなく、黒から、所々、せり出している面を中心に黄土色っぽい毛並みをしています。色を抜いているのか、詳しくは分かりませんが、退色によるものではない様です。尾を熊の体に添わせるか、くっつける構図の方が、尾が折れる危険が少ないと思うのですが、こちらの品は尾を外側にして薄い尾びれも丁寧に仕上げてある事から、かなり腕に自信のある方の仕事ではないかと思われます。ただ、残念な事に、その尾びれに破損が御座います。画像で指を指している部分、先端が欠けています。もう一方の先端も欠けて補修した跡があります。川を登ってきてボロボロになった鮭のリアル感が出ている様にも取れますが、申し訳ありません。我が家に来てから出来た傷です。その点、ご承知おきの程お願い致します。熊、本体サイズ　高さ20センチ程。全長33センチ程。奥行き21センチ程です。台座サイズ　33.4×21×2.2センチ厚さです。熊、本体の重量1.9キロ程、台座は730グラムです。コメント等、お気軽に。どうぞ、宜しくお願い致します。#アイヌ#伝統工芸品#民芸品#木彫り#北海道#昭和#置物#床の間